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空家をゲストハウス(民泊)化したい方へ

 近年のインバウンドビジネスの流れに乗り、「ゲストハウス」や「民泊」、いわゆる旅館業法上の簡易宿所の営業をする方が増えています。当事務所にご相談される多くの方がご自身の所有物件を活用するために来られますが、一定数、民泊ビジネスをするために(収益物件として)新たに建物を購入して、事業参入したい旨、ご相談されることもあります。
 そこで、ここでは民泊ビジネスを行なうために、これから物件を購入しようとする方に、様々な課題をご説明いたします。

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ゲストハウスは住民にとっては迷惑物件となる

 まず大前提として、近隣住民にとっては空家がゲストハウスになることは、パチンコやアミューズメント施設が近隣にできるのと同じくらい受け入れ難いものであることを認識しておく必要があります。
 特にゲストハウスを想定して購入される場合、京都らしさを感じる地域や観光名所などに近い地域を選定される場合が多いですが、そういう地域は長く住み続けている住民が多く、よりゲストハウス等に対しての反発心が強いものです。極端な例かもしれませんが、京都府で言えば人の出入りの多い舞鶴市(特に東舞鶴)よりも、京都市内は保守的ですし、同じ京都市内でも上京区や東山区などがより保守的であるといえます。
 これらを踏まえて投資目的で物件を入手する場合は、ゲストハウスの営業を行なっても許容される地域か否かを入念にチェックする必要がありますし、あらかじめ周辺住民へのアンケートや意見聴取、内諾等が取れるかなどを徹底しておく必要があります。
 なお、よく「購入した建物の近くに、すでにゲストハウスがあるから、地域的に受け入れられている 」と決め付けて、購入後にご相談に来られるケースがありますが、実際はトラブルになっていることも多いですし、さらに違法営業(無許可営業)である場合もあります。
 なお、当事務所が扱ったケースでは、ゲストハウス化できると決め付け購入された物件が、改装中に周辺住民とトラブルに発展し、断念することとなり、逆に居住していた物件の地域では周辺の理解があったため、元の居住建物をゲストハウス化し、あらたに購入した建物に引越しされたケ−スもあります。
 むしろこのようなケースはレアケースで、経営自体を断念し購入した物件を再度、転売することになるケースが圧倒的に多いです。
 不動産屋さんにとっては、ゲストハウス化できなくとも、再度転売することになろうとも、いずれも利益に結びつきますので、鵜呑みにせず、しっかり自己責任で調査をする必要があるでしょう。


建築物自体に問題がある場合が多い

 当事務所にご相談される場合で、ゲストハウスや民泊の経営を行なうことだけを先行して物件を購入してしまい、肝心な各種の許可について、おろそかなため後から慌てるケースも後を絶ちません。
 そもそも、ゲストハウスの経営には旅館業法上の「簡易宿所」という許可が必要で、その許可を取得するためには、旅館業法のみならず、建築基準法や消防法などの難度の高い規制をクリアする必要があります。
 この規制クリアの可否は、依頼者の力だけでどうなるものでもなく、ほとんどが元々の建築物自体を基準に生じます。
 仮に要件を満たしていないものを是正するためには、追加で高額な資金を費やす必要があり、当初の予定よりも多くの投資が必要となる場合も少なくありません。詳細は別ページで述べますが、簡単に一覧を挙げると以下のようになります。

【ゲストハウスでネックとなりやすい規制】

根拠法
要件
ポイント
旅
館
業
法
玄関帳場
いわゆる受付(フロント)を設ける必要があります。
2�uの面積で1.8m幅のフロント台が必要。客室と区画されており、プライベートが守れる構造。
※ただし、昭和25年以前の町家と認定される建物の場合は免除。
トイレ
各階1つは必要。
※できれば、2部屋男女別の便所が望ましく、手洗いは洗面所とは別とする。
洗面所
1棟に1つは必要。
※トイレとは分けること。
風呂
浴槽が必要。
※定員により、風呂の数が変わります。
採光面積
客室床面積の合計に対して8分の1以上の窓面積を確保。
学校施設等
半径110m以内に学校施設等があるか否か
※18歳未満が利用する学校や公園、図書館、公民管等があれば照会をかける(了解を得る)
建
築
基
準
法
用途地域
宿泊施設営業の可能な用途地域か

【営業可能用途地域】
・第1種住居地域
・第2種住居地域
・準住居地域
・近隣商業地域
・商業地域
・準工業地域
用途床面積が100�u以下
延べ床面積が100�uを超える場合、用途変更(建築確認申請)をする必要があります(用途床面積と書いたのは、宿泊施設に用いない面積を除去できるため)。
用途面積合計が200 �u以上
用途延べ床面積が200 �u以上の場合、居室・避難経路の内装仕上げを難燃材料等とする。
3階建以上or
用途面積合計が300 �u以上
3階建以上の場合や用途に供する延べ面積が300 �u以上の場合は、耐火建築物とする。
消
防
法
用途面積合計が300 �u以上
自動火災報知設備の設置(各部屋や2�uを超える物入れ等)
用途面積合計が300 �u未満
無線連動式など小規模用の自動火災報知設備の設置でOK(各部屋や2�uを超える物入れ等)
避難器具
収容人数30人以上の場合避難器具の設置(設備とは関係ありませんが、防火管理者も選任する必要あり)
誘導灯、消火器、防炎カーテン・絨毯など
規模によらず、防炎カーテンや絨毯を設け、避難口誘導灯・通路誘導灯を設置。
携帯電灯、避難経路図
規模によらず、携帯電灯や避難経路図、ガイドなどを準備します。


まずはご相談を

 ゲストハウス等を営業してみようか考えている場合は、まずは専門家にご相談ください。
 地域性等も踏まえ、トラブルが生じない方策を共に考えサポートさせて頂きます。

ゲストハウス営業開始までの流れ

 営業可能な地域と物件がある場合の、当事務所がお手伝いさせていただく大ざっぱな流れをご紹介いたします。     
 許可取得まで半径110m以内に学校等がない場合で2か月程度、ある場合で3か月程度かかります。

�@面談によるご相談
 ※まずは、希望される営業内容や方法、目当ての物件など、思いのままにお伝えください可能な場合は図面類等も持参願います。
↓

�A要件等のチェック
 ※旅館業の営業が可能な地域か、建物の用途変更が必要か、設備要件は?、客室数、面積、水周りは?等
 また、旅館業許可は行政との相談・協議が重要なので、当方が代わって行政との相談・協議を行います。

↓

�B内装や消防設備の検討
 ※建築審査課や保健所、消防署に事前相談をし、あわせて必要設備や消防設備の設置を支援します。依頼予定の建築士・工務店、消防設備士などがいない場合のご紹介もいたします。
↓

�C工事着工
 ※必要な工事に着手してもらい、必要な設備の確認や防火計画を検討したりします。着工届等も消防署に提出します。
↓

�D消防署の検査
 ※消防署に対して「設置届」や「防火対象物使用届出書」を提出します。その後、消防関係の現場検査があります。
↓

�E消防法令適合通知書の交付
 ※消防署の検査を経て消防法令適合通知書を交付してもらえます。
↓

�F旅館業許可申請
 ※いよいよ許可申請です。半径110m以内に学校等があれば、�Cと並行して学校照会もします。
↓

�G最終検査
 ※フロントやカウンターの大きさ、天井の高さ、窓の大きさ、収納、水周り、 各所面積、図面と同じかどうかの確認があります。
↓

�H許可の取得
 ※検査の結果、基準に適合していることが確認されると、許可がおります。許可が下りるまで営業することはできません。




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